導入事例

橋本 紗貴 さま

2022/07/04

個人のお客さま

個人のお客さま × ロゴ:コミューン

comuoonとの出会いが
重複障がいの日々に
希望と勇気をもたらした

両手足、視覚・聴覚の重複障がいがある中、持ち前の粘り強さと明るい性格で〝先生〟という夢を叶えた、橋本紗貴さま。
努力だけでは越えられない学びの壁に悩んでいた時にcomuoonと出会い、夢への扉が開いたそうです。これまでの道のりをふり返りながら、未来に向けたビジョンについて話を伺いました。

熊本県南関町出身

橋本 紗貴さま

中学2年生でギランバレー症候群を発症し、多発性神経炎も併発。右腕と両足は
動かず、左腕も力が入るのは手の親指と人差し指のみ。また、視覚と聴覚にも高度の障がいがある。九州ルーテル学院大学在学中にcomuoonと出会い、卒業後の2019年10月、熊本県教員採用試験(特別支援学級)に合格。
2020年春より教員生活が始まる。

導入シーン 大学の授業/移動中の車内、自宅
導入機器 comuoon connect / comuoon mobile typeHSG
導入時期 2016年6月から

導入前

入学した大学の〝聴こえ〟に関する
学習環境が整っていなかった

授業内容は学生ボランティアがノートをとってくれたが、周囲に負担をかけるストレスと将来への不安を抱えていた。

導入後

音声が聴き取れるようになり、
学ぶ喜びを実感できた

安心して学べるようになったことで教師という夢を叶え、家族や友人とのコミュニケーションも活性化した。

教員採用試験合格、おめでとうございます。

橋本:ありがとうございます。中学生の頃からの〝先生〟という夢が叶い、心から嬉しく思っています。家族や友人などまわりの方々がとても喜んでくれて、これまでどれほど多くの人に支えられてきたのか、また、こんなにも多くの人が私を応援してくれていることに、あらためて感謝しています。
支えて来てよかった、応援して良かったと思ってもらえる人間に成長することが、皆さんへの恩返しです。 もともと大学で心理学を学んでいて、社会科の教員になる予定でした。しかし、障がいのある子ども達を支えていくことこそ、私ができるもっとも意義ある仕事ではないかと考え直し、特別支援学校の教員になる道を選んだのです。

免許取得に必要な科目(取得免許/知的障害者、肢体不自由者、病弱者)は、在学中に学びました。教員採用試験に関する勉強は、卒業後に独学。無事に合格できてホッとしています。配属先は未定ですが、地域によっては一人暮らしが始まるので、公私ともに新たな人生が始まります。不安が無いと言えば嘘になりますが、それ以上にワクワクする気もちでいっぱいです。
子どもの頃の私は勉強が大嫌いで、一日中外を駆け回って遊んでいました。病気になって動けなくなったことに一時はひどく苦しみましたが、悩んでも仕方ないし、考え方を切り替えてからは勉強が大好きになりました。
その変化を両親が一番驚いています。どこか楽天的な性格が、自分自身を救ってくれました。

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comuoonをどのように
使っていらっしゃいますか

橋本:在学中は、大学に寄贈された据え置きタイプのcomuoonを毎朝借りて、授業で使っていました。個人用は、モバイルタイプのcomuoonを可動式アームで車いすに設置して使っています。外出時は電動車いす、自宅では室内用の手動車いすです。
初めてcomuoonを視聴した時のことは、よく覚えています。「音が聴こえるのって、こんなに嬉しいことだったのか!」と喜びがこみ上げました。家族の声も何となくは聴こえていたのですが、comuoonを通ってあれほどはっきりと聴こえたのは、数年ぶりでした。いつの間にか、口話(唇の動きで示す)や筆談でばかりやりとりするようになっていた母は、久しぶりに会話ができて泣いていましたね。

comuoonと出会ってからは、授業を受けるのが楽になっただけではなく、日常生活がとても豊かになりました。家族や友達との何気ない会話を取り戻せたこと、テレビの音声が聴き取りやすくなったこと、音楽も以前よりずっと楽しめるようになりました。大好きなアーティストは、かりゆし58です。それから、漠然と思っていたことも現実的な目標として考えられるようになりました。
今一番やってみたいのは、スカイダイビング。大空にパーッと飛び出すなんて、考えただけでワクワクします。

どんな人生を思い描いていますか

橋本:まずは特別支援教育の現場で、教師として実績をしっかりと積みます。子ども達の可能性を伸ばすために、その子に応じたさまざまな支援機器の有用性を試したいですね。また現場で培った経験をもとに、大学院に進んで視線入力技術を応用したソフトやアプリの開発に携わりたいと考えています。
大学の専攻は心理学で決して数学が得意ではないのですが、開発、つまり理系分野へ進むという、なかなか無謀な挑戦です(笑)。30代半ばまでの人生設計はできたので、その先は今後の経験を通して更新していこうと思っています。

comuoonをきっかけに、私は多くの方々と出会いました。comuoonのまわりには開発者の中石さんをはじめ、さまざまな分野の素敵な大人の方が数多くいらっしゃいます。皆さんの言葉は、私のものの見方や考え方に大きな影響を与えてくれました。私が暗闇から救われたように、私も誰かが暗闇から明るい未来へ飛び出すのをお手伝いできる大人になりたい。
comuoonはいつも、未来への扉を開ける勇気をくれます。今ではもう、私にとってなくてはならない存在です。

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母・貴子さまのコメント

紗貴は5人兄妹の4番目、上に3人の兄と下に妹がいます。病気になる前の紗貴は、日が沈んで真っ暗になっても外で遊んでいるようなおてんばで、一輪車や剣道、弓道、バドミントンなど身体を使うのが得意な子でした。
発病はまさに青天のへきれき。動かない手足、見えない目、聴こえない耳をもてあまし、紗貴は毎日泣き続けました。そんな紗貴を、私は厳しく育てました。「お母さんは鬼!」と言われたことも、一度や二度ではありません。それでも「いつかは前を向ける日が来る。今の苦しみは将来必ず役に立つ」と、まさに心を鬼にして接しました。

「どうやったらできるだろう」と工夫し、努力しながら、いつしか紗貴は再び前を向いて進み始めました。身体を使う人生から、頭を使う人生へシフトチェンジしたのです。
そうやって進み続けてきたものの、どうしても越えられない壁にぶち当たって母娘で途方に暮れていた時、comuoonが未来の扉を開けてくれました。
紗貴はいよいよ社会人としての一歩を踏み出します。学校への送迎から解放され、私は看護師の仕事に復帰しました。これからは母娘とは別に、社会人の先輩後輩としての関係も始まります。たくさんの苦労があるでしょうが、大丈夫、紗貴ならきっと乗り越えると確信できます。
これから彼女がどんな刺激をもたらしてくれるのか、楽しみですね。

導入事例で使用している製品

comuoon connect

comuoon connect

卓上に置くマイクに向かって話しかけるタイプのコミューンです。

comuoon connect

comuoon mobile

comuoon mobile

電源がない場所でも使用できるバッテリータイプのコミューンです。

comuoon mobile